カワラナデシコ

生薬名:瞿麦/クバク・瞿麦子/クバクシ 薬用部:全草・種子 用途:消炎・利尿

朝な夕なに爽やかな風を感じる今日この頃。なぜなら暦の上ではもう秋。『萩の花 尾花葛花 なでしこの花 女郎花 また藤袴朝がほの花』 これは山上憶良が秋の野に咲く花々を謳った歌、秋の七草の歌です。中でも「なでしこ」は、清らかで美しい女性を表す言葉、狢舅舵鏤”としてもおなじみ。その名はあまりに可愛らしく、触れる際に子どもを撫でるかのような感情になってしまうので「撫し子」とつけられたといいます。一般的にナデシコとは初夏から夏にかけて白やピンクの花を咲かせるカワラナデシコのこと。全草と種子はそれぞれくすりになり、消炎や利尿の効果があります。 本州の南に自生しているのはカワラナデシ コ。北にはそれより少し大きなエゾカワラ ナデシコが見られます。 山野にはそろそろ秋の気配。エゾカワラナ デシコの花もいつか愛でてみたいものです。

 

 

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フラックス(平成29年8月号)

薬用部:茎・種子  用 途:緩下作用・殺菌・鎮静など

夏に青や白、桃色の花をたくさん咲かせるハーブ、フラックス。この花が終わると、丸い実の中には黄褐色の平たいタマゴ形のタネができます。このタネから抽出される油はフラックスシードオイル、亜麻仁/あまに油などと呼ばれ、油絵を描くときに絵の具ののびをよくするための溶き油としてつかわれています。また、生活習慣病の予防やアレルギーの緩和に効果があると注目を浴びている食用油でもあります。 フラックスはもともと繊維の原料としてつかわれてきた植物です。茎からとれる強い繊維で紡いだ糸やリネンと呼ばれる布は、紀元前5000年代には古代エジプト人がミイラを包むために使用したのだとか…。また、イエス・キリストの亡骸を包んだの もリネンだといわれています。

長きにわたって人々に愛され続けるぬくも りある布。それはきっと、良き日の思い出も 一緒に包んでくれるからなのでしょう。