マンドラゴラ(平成28年4月号)

薬用部:根  生薬名:なし  用途:鎮痛・鎮静・瞳孔拡大
誰もが一度は憧れる「魔法」。その不思議な力を持っているといわれたのが、薬草の王様マンドラゴラです。マンドラゴラは東地中海沿岸生まれ。地上では深緑の大きな葉をふさふさと茂らせ、地中では大きな根が幾枝にも分岐し、ときに人の姿のように育つものも。いったい誰がこの不気味な根がくすりになると気づいたのか、マンドラゴラの根には強い毒性があるものの、鎮痛、鎮静のくすりとして用いられました。 しかしマンドラゴラには恐ろしい伝説が。抜くときに草が上げる悲鳴を聞くと狂死してしまうので、掘り出す時には耳栓をしなければならないということ。根を所有している人は富や幸せを得られるが、最後には滅ぼされてしまうということ。そしてマンドラゴラにはDevil’s apple(悪魔のリンゴ)や 恋なすび、という別名があり、眠り薬 や惚れ薬として使われたということ。 愛しい人にマンドラゴラのくすりを 飲ませたならば…その恋は成就する のでしょうか。お医者様でも治せない のが恋の病。もし伝説が本当ならば、 マンドラゴラは確かに薬草の王様と いえそうです。