トウモロコシ(平成28年8月号)

米や麦と並ぶ世界三大穀物のひとつ、トウモロコシ。 その起源ははっきりとは分かっていませんが、恐らくは中南米が原産地で、5千年前には栽培も始まっていたとされています。高温、乾燥、荒れた土地など悪条件でも育ちやすく、世界では7億トン超のトウモロコシが生産されています。日本での収穫時期は夏から秋にかけて。2メートルほどの茎の先端にススキの穂のような雄花、中程に葉に包まれた果実がふっくらと育ち、その頭には数えきれないほどのヒゲが溢れています。 その細くて長いヒゲの正体はめしべで、生薬名を南蛮毛(なんばんもう)といい、利尿作用によってむくみを解消してくれます。粒の一つ一つから伸びるヒゲ(絹糸:けんし)が花粉を受け取ることで、実が詰まっていく。つまりはヒゲの数だけトウモロコシの粒があるということです。 青い空の下、どこまでも広がるトウモロコシ畑を目の前にして、瞼の裏に浮かぶ幼い頃の夏の思い出。かくれんぼには格好の場所だったけど、声のする方を捜しても、なかなか見つけられなくて―。