フユイチゴ(平成29年12月号)

生薬名/薬用部/効能

寒苺葉/葉・全草/強壮   寒苺根/根/胃痛・虫垂炎

茶色く枯れた草や落葉の陰で11、12月頃に熟すフユイチゴ。多くのキイチゴは夏に熟しますが、冬に熟すことからこの名が付けられ、別名「寒苺/カンイチゴ」とも呼ばれます。茎にトゲはなく、つやのある葉はハート形にも見え、赤いガラス玉のような実がなっています。古い書物によればフユイチゴは「体を健やかにし、力を増して、老化を防止する」薬用植物。葉、または全草を生薬、寒苺葉/カンバイヨウといい、強壮効果があることから肺結核の治療に利用されます。そして寒苺根/カンバイコンと呼ば れる根も、胃痛や虫垂炎などに。関東より西では、山道のわきなどで ふつうに見られる小低木。この時期 の果実は真っ赤に熟し、まさに食べごろです。生のまま摘んでみれば、今だけの甘酸っぱさ。ジャムや 果実酒にしておけば、冬の間、ゆっくり味わうことができますよ。